“Noo,Nami これはね パリノアメリカ人よ
生粋のニューヨークっ子の ケイトが自信ありげに 答えを書き込む。
那美も パリのアメリカ人なのは 承知の上だが、 問題は 曲名でかかっていたのは ラプソディインブルーで 那美も好きな曲だから 自信はあったが 、アメリカ女性の自信の前には それを説明する時間もなく 次の問題へと進む。
結局、那美があっていて、 オージーのジェフが 那美がなんだか、言ってたよねこれ、自信もってよ~という羽目になった。
面白いことにアメリカのレディは ほとんどが 間違えても”アラ おかしいわね”と
自信は ゆるがないのだ。
日本人は つい、外人に ”本当に? Are you sure?”といわれると よく知っていることでも ”えーとぉ
となってしまうのだ。
那美は日本人的でないと自負していた 自分が 日本人だったことに 改めて驚いてしまう。鷹也はまた 留学が 長かったので ちょっとかわっているし、 トリビアには ほとんど顔を出さないので どうなのかさだかではない。
でも 参加して、いろんな国の人と 一緒にするたびにお国柄を 見て取れるのが 結構面白くて 那美の隠れた楽しみなのである。
もちろん一概に言えることではないが おおむねの雰囲気というものがある。
日本人の中でも関東と関西、こまかくいえば 県違いでも結構違いがあるから
それの世界バージョンになるのだ。
スコットランドの 若い新婚さんは まだ20代後半だというのに 本当に物知りで
那美と3人だけのチームだったのにほとんど正解で、驚いた。
那美などは 問題を 理解することから始め、答えを日本語で 引っ張り出して それを翻訳しなければならないので もう大変。
後は スペルがわからないので ローマ字風にかいたり、 果ては 絵をかいて
”この象の絵 うまいねーと妙なお褒めをいただいたり。
英語の訓練とトリビアのゲームと 脳トレには最高、日本でもやってほしいと おもったりしている。
船の中では以外とトリビアファンが多く、
マニアに至っては強いチームで 結託して勝ち続けたり、アマチュアは引っ込んでろなどとの 発言をされて憤慨するカナダのレディもいたし、なかなか、静かだけど燃える催しになっているのだ。
一般のものと 音楽系があるが、 一般の出題は スタッフに任されていて それは多岐なところから出されてくる。
何で、そんなこと知っているのと思うほど なんでもしっていそうだが、 ネットのトリビアゲームでもかぶっている問題があったり、知る人ぞ知るものがあったり、那美は そのジャンルの広さも楽しい。
0000年のツールドフランスの優勝者はだれ?とか、 スポーツ系でもマニアックだったり、 このセリフで始まるシェイクスピアの作品を選べだの、動物系は 強いと思っている那美でも 心配になるような問題も出るとおもえば、ごく 簡単なものもあったり、簡単でも世界はメジャーでないものを那美がしっていて ”おおお Namiがいてよかった!!となったり、まあ悲喜こもごもではある。
でもお互いに頭を寄せ合って 解いていくとなんだか 親しくなるのがかんたんなのだ。
那美の最初のトリビアのときに、さそってくれた フィリピンのオフェリアのファミリーは 本当に賢くて親切、問題も悩んでいるとさっと 簡単に言い換えてくれ、そして 強く、何回も景品をもらえて大喜びしていた。
景品といってもちょっとした、船のブランドのロゴなどがついた小物だが 何となく、みんな、かちたいようではある。
那美などは 勝ちたいけど所詮ゲームだし、英語力もいまいちだしと思っているが
まにあなチームは 出題のスタッフにクレームを入れたりもする、しつこいやりとりをしていると そんなことに、うるさいぞと 正義感のおじさんなどが 大きな声で 横やりを入れ、その奥様にそんなことにくちをはさむなんてと たしなめられて、”でも だってあれだろう・・・とか 大きなオージーのオジサマが 小さくなってかわいらしいことになる。
都会風の年配カップルとしたときは 答えがあっているたびに 答えを考えたご主人に奥様が “ぐーっどぼおいぃ”と 微笑みかけるのが 何ともステキだったと
その日のディナーの話題になった。
それでも参加する、日本人が本当に少ないのが さみしいといつも思う。
日本人と組みたいわけではない、実際多国籍で組んだ方が
やはり正解率が高い、ジャンル別にいろいろ、知っているわけになるからだろう。でも、日本人だっていろいろ知っているのに、英語力がなくて 参加してこないのだろうか。
日本人だけのトリビアを催すときもあるが、それもまた 外国人は参加できないし、せっかく 世界中の人が乗っているのに、もったいないとおもえるのだ。
実際、イスラエルの人と一緒になって 後におしゃべりして お国の話を聞けた。
日本にいたらできないことである。アイスランドとドイツ人のカップルにあったり、アメリカ人だって 住んでいる場所で感じが みんな違うし、オーストラリアやヨーロッパでも そうである。
世界中がいろいろな多様性を感じられるのが クルーズとわかってきた那美だが、
トリビアではさらにその多様性のもっとおくが みえてくると おもっている。
人生の勉強の場になる クルーズねと 鷹也にいった。